新築建て替えの際、解体工事をハウスメーカーや工務店に依頼すると割高?メリット・デメリットを解説

新築建て替えを検討する際、古い建物の解体は避けて通れないプロセスです。このとき、多くの方が「どこに解体工事を頼めばよいのか?」と悩まれます。ハウスメーカーや工務店に建て替えを依頼する場合、あわせて解体工事もお願いするケースが一般的ですが、実はこの方法には注意が必要です。
この記事では、建物の所有者である個人・法人の方に向けて、解体工事をハウスメーカーや工務店に依頼するメリット・デメリットを解説します。
ハウスメーカー・工務店とは?
まず、ハウスメーカーと工務店の違いを理解しておくことが重要です。
ハウスメーカーとは
全国規模で住宅建築を手がける大手企業です。自社ブランドの住宅商品をもち、工場で部材を大量生産することで工期短縮や品質の均一化を実現しています。営業担当、設計士、施工管理など、部署ごとに役割が分かれています。
工務店とは
地域密着型で住宅建築を行う中小規模の事業者です。地元の信頼を基盤に、柔軟で細かな対応が可能であり、施主と直接やり取りしながら家づくりを進めるスタイルが特徴です。
いずれの業者も、建物の建築が本業であり、解体工事はあくまで「付随業務」として扱われるケースが多いのです。
建築するハウスメーカーや工務店が解体工事をできるかどうか
結論から言えば、ハウスメーカーや工務店は解体工事そのものを自社で行うことはほとんどありません。なぜなら、解体工事には専門的な資格や重機、処分先の手配などが必要であり、建築業者の範疇を超えているためです。
実際には、ハウスメーカーや工務店が下請けの解体業者を手配し、工事全体を管理する「窓口」として機能している場合がほとんどです。つまり、ハウスメーカーや工務店は、解体工事に関して中間マージンを得る立場にあると言えます。
ハウスメーカー・工務店に解体工事と建築を一緒に依頼するメリット

一見すると、建築と解体をワンストップで任せられるのは大きな利点のように感じられます。以下、具体的なメリットを整理してみましょう。
1. スケジュール管理がスムーズ
解体から建築までのスケジュールを一本化できるため、無駄な待機期間が発生しにくく、引き渡しまでの期間を明確に設定しやすいです。
2. 窓口が一本化できる
施主が直接複数の業者とやり取りする必要がなく、打ち合わせや調整が楽になります。特に時間が限られている方や初めて家を建てる方にとっては大きな安心材料となるでしょう。
3. トラブルの責任所在が明確
解体後に問題が生じた際も、ハウスメーカーや工務店が責任を持って対応してくれる可能性が高く、施主としては精神的な負担が少なく済みます。
ハウスメーカー・工務店に解体工事を依頼するデメリット
一方で、解体工事をハウスメーカーや工務店に一括で依頼することには見過ごせないデメリットも存在します。
1. 費用が割高になりやすい
最大のデメリットは「コストの上乗せ」です。先述の通り、ハウスメーカーや工務店は実際の解体工事を外注しているため、中間マージンが発生します。これにより、同じ工事内容でも、直接解体業者に依頼した場合と比べて数十万円以上割高になることもあります。
2. 解体業者の選定ができない
ハウスメーカーや工務店が提携している業者の中から自動的に選定されるため、施主が価格や実績をもとに比較・選択する余地が少なくなります。
3. 解体に関する詳細情報が不透明になりやすい
どの業者が工事を担当しているのか、どのような作業が行われるのかがブラックボックス化することもあり、追加費用が発生した際に納得感を得にくいという声もあります。
一緒に依頼すると割高になる理由・マージンの目安
では、なぜハウスメーカーや工務店に依頼すると割高になるのでしょうか?理由は以下の通りです。
- 外注コストの上乗せ:元請けであるハウスメーカー・工務店が解体業者に発注し、そこに手数料や管理費を加えて施主に請求する構造。
- 業務管理費の加算:工程管理や書類作成、行政手続きなどに対する管理費も含まれるケースが多い。
- 利益確保のための上乗せ:企業として利益を得るため、相場よりも高くなることがあります。
マージンの目安としては、解体工事費用の10〜30%程度が一般的とされています。たとえば解体費用が100万円で済む工事でも、実際には130万円前後の請求となることもあるのです。
まとめ
建て替えを検討している方にとって、「解体と建築を同じ会社に依頼すればラク」という発想はとても自然です。しかし、実際にはコスト面や透明性の観点から見ると、解体工事は専門業者に直接依頼するのが賢明です。
もちろん、スケジュールや責任の一元化など、ハウスメーカー・工務店に一括で依頼するメリットもあります。しかし、総額での支出を抑えたい、工事の詳細をしっかり把握したいという方にとっては、解体専門業者への直接依頼が最適な選択と言えるでしょう。