建築物の解体工事を行う際の必要届出書類・申請・証明書【解体業者・依頼者】

解体をおこなう前の手続きなど

建築物の解体工事を行う際には、様々な手続きが必要になってきます。

例えば、延べ床面積が80m²以上の建築物を解体する場合には、建設リサイクル法に関する届け出をしている業者しか工事が行えないことになっています。

建設リサイクル法に関する届け出【解体業者が行う】

届け出先

届け出は、各都道府県の解体に関する手続きを行っている部署に提出する必要があります。

必要届出書類

  • 都道府県知事あての所定の様式で作成されている届出書
  • 分別や解体等の計画を記した別表
  • 工事をする場所がわかる案内図
  • 設計図や写真
  • 配置図
  • 工程表など

届け出日・書類の保管

届出書はインターネットでダウンロードすることもできますので、国土交通省のホームページから探してみましょう。工事に着手する一週間前には届け出を提出しておく必要がありますが、施主や発注者以外が届け出をする場合には、委任状も用意しておかなければなりません。

届出書類は写しを施主に渡すことがほとんどですので、業者が手続きを行う場合には、あらかじめ作成しておき、一部は受付印を押してもらって持ち帰るようにします。

上記が解体工事をおこなうにあたって必要な書類や届出ですが、ほとんどの場合、解体工事を請け負った業者が書類作成や届出などの作業を代行してくれますので、発注者はそれほど心配する必要はありません。ですが、業者が書類作成と届け出をしているかどうかの確認をしておいた方が良いでしょう。

その他、アスベストがある場合は事前に届け出が必要となりますので、業者にご確認ください。

解体終了後の手続きなど

建物の滅失登記申請【依頼者が行う】

解体が終了したときには、それから一か月以内に建物の滅失登記申請をする必要があります。

建物の滅失登記申請は、建物を解体した地域を管轄している地方法務局で手続きを行いますが、長期間放置していると銀行等から借り入れができなくなったり、罰金を支払わなければならなくなることがあります(10万円以下の過料)。

解体業者が代行してくれる手続きではありませんので、忘れずに申請しましょう。

滅失登記申請の手続代行

基本的には建物の所有者が手続きを行いますが、書類作成が面倒な場合には、土地家屋調査士が書類の作成や登記を代行してくれます。手続きが完了したら、取り壊した建物の固定資産税の納付義務はなくなります。

必要な書類

  • 登記申請書
  • 解体業者から発行してもらった取毀し証明書
  • 解体業者の印鑑証明書及び資格証明書か商業登記簿謄本
  • 現場周辺がわかる住宅地図
  • 申請書の写し
  • 土地家屋調査士に依頼するときには委任状と依頼人の印鑑証明書

また、登記をするときには登録免許税として印紙と、調査士に依頼するときには別途支払う報酬が必要です。こちらは自分で動かなければ代行してもらえませんので、必要な書類を揃えて法務局に申請するか、土地家屋調査士に依頼するようにしましょう。

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