長屋の連棟切り離し解体工事の注意点と壁補修
長屋の連棟切り離し解体工事の注意点と壁補修
長屋の切り離し解体工事は時間・コストがかかる
連棟の長屋切り離し解体工事は、一戸建て住宅の解体や連棟すべてを解体するのと比較して非常に大変です。
それは一般的な解体工事は、重機を使って崩すように解体して行けば良いのに対して、連棟の1戸のみを切り離し解体する場合は、その大部分を手作業で解体して行く必要があり、時間もコストも掛かるからです。
慎重な工事が求められる長屋解体
古い長屋では、重機を使って部分解体すれば、その両側の住居に衝撃を与え、思わぬ所にヒビが入ったり、最悪の場合には崩れる事さえ考えられます。
解体工事業者には慎重な作業を旨とする業者さんも沢山おられますが、中には費用は安いものの、工事が荒っぽく、近隣から苦情が出る様なケースもあります。
■ポイント
連棟の切り離し解体工事を依頼する場合には、慎重な解体工事を旨とする業者に依頼する事が重要と言えます。
屋根裏のチェック・床下のチェックも必要
慎重な業者なら当然見積もりをする前に、屋根裏をチェックし、通し梁がどうなっているかの確認や、床下をチェックし、切り離し後にどの様な補強をすべきかを確認し、手順と共に十分に検討するものです。
こうした十分なチェックなしに見積もりを提示されるような業者は、連棟の切り離し解体の経験がない業者の場合が多く、こうした業者は途中で費用のアップを申し出たり、残った両側の住宅の強度を著しく劣化させるような工事をすると言ったリスクがある為、避けた方が良いと言えるでしょう。
長屋の住民への同意
連棟を切り離し解体する場合には、隣接する住居の方や連棟の方すべてに対して、業者に作業手順や切り離し解体後の壁の養生などに関して十分な説明をしてもらい、両側の隣接する住居の方との間では、もめ事を防止し、安心して頂くために覚書を取り交わすと良いでしょう。
また切り離し解体する両側の住居の方から、当初からヒビ割れや不具合があったものを、工事によって生じたと言うもめ事が起こらない様に、両側の住居の気になる箇所は、事前に業者が証拠写真として残しておく事も必要です。
切り離して残った住居側の壁の補修
連棟を切り離した場合、住居を仕切っていた共通の内壁が、外壁となります。
従って、外壁として雨水の浸透を防ぐための養生が必要です。これは、柱や梁と影の隙間をコーキングなどで養生した上で、その上からトタンやサイデリアを張り付ける工事で補強するのが一般的です。
こうした補修方法については、先に述べた近隣の方の合意を取り付ける中で、覚書などに記載すると良いでしょう。
■長屋切り離し解体まとめ
連棟の長屋切り離し解体工事には、ノウハウと共に慎重な作業を行う事が重要で、近隣ともめ事を生じないように、連棟切り離しの経験が豊富な業者を見つける事が何よりも大切と言えるでしょう。